理事長挨拶

  総務省統計局が今年(2014年)4月に発表した日本の推計人口によると、予想通り65歳以上の高齢者が占める割合(高齢化率)が初めて25%を越えました。4人に1人です。この割合は今後も上昇を続け、2035年には33.4%となるそうです。3人に1人が高齢者ということです。日本は、世界ではじめて経験する本物の超高齢者社会に突入したのです。

私が福祉と介護の世界に飛び込んでから12年経ちました。
この12年の間に福祉システムと介護サービスは、質的にも量的にも大きく変化しています。こうした福祉・介護業界の大きなうねりに合わせた、最適な福祉システムと介護サービスのコンビネーションとは何か、或いは医療場面では福祉・介護はどうなるのか、それはいかなる経済的条件の下に支えられるべきか、誰が福祉の介護現場を担うのか、それを支える社会的・ICT技術的背景をどう発展させるか等々、私は福祉と介護の世界をより客観的で誰にでもわかりやすく、且つグローバルな視点から評価するシステムを導入する必要性を強く感じておりました。

この度、福祉と介護の未来を憂慮される専門家の方々や病院評価事業を行ってこられた方々の協力を得て、福祉と介護の分野で使われている商品やサービスに関しての客観的な評価を行う法人を立ち上げることと致しました。
介護施設での第三者評価はこれまでもございました。第三者評価システムは、施設で提供されているサービス内容について、第三者の立場から評価を行うという非常に意義のあるものです。私も実際にこのシステムを活用することで様々なトライアルを実践し、介護現場で提供するサービスの質を高めてまいりました。
今回の評価システムは、これまでの第三者評価システムで網羅できなかった点に照準を定め、さらに視点を変えて考えるという試みも行うつもりです。福祉と介護の世界での商品やサービスの生産者から流通者、供給者から使用者まで、全てのステークホルダー(利害関係者)を含めて評価基準を定め、その結果を一般の方々にわかりやすく公開していこうと考えております。

福祉や介護で使われている商品やサービスも、今後は世界標準での競争に入ってゆくと思われます。評価も世界基準がもとめられる時代になるでしょう。その点、国連グローバルポイントの概念はとても参考になります。これからは既成の概念だけでなくサスティナビリティにも留意し、人権や汚職といった世界基準をも意識した、新しい概念を取り入れるべきなのではないかと考えております。

生産から流通、販売や利用者を含めた広い立場の人々の叡智を集め、「より安全でより暮らしやすい社会生活を実現する」ための礎としてユニバーサルアクセシビリティ評価機構がお役に立てるように努力する所存でございます。関係する皆さま方の御助言並びに御指導を賜りたいと思います。

代表理事 尾林和子

2017年9月9日